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住宅ローン 変動金利を知ろう!

住宅ローン 変動金利を知ろう!





変動金利に関する解説

変動金利に関する解説

変動金利は、低金利の時期にはメリットを享受しやすい反面、金利上昇の際には返済負担が増すリスクをはらむ金利タイプです。

本当に変動金利は上がることがあるのでしょうか?固定金利との違いと今後の見通しを理解すれば、適した方を選びやすくなるでしょう。

変動金利の仕組みやメリットについて解説します。

1. 変動金利の住宅ローンの特徴

市場における金利情勢などの変化に合わせて上下する金利が変動金利です。近年の変動金利事情を紹介します。

現在は金利0.5%以下の住宅ローンが多数あります。日本の住宅ローンは超低金利時代を迎えています。

2024年現在に入り、変動金利タイプの住宅ローン金利は大半が0.5%を下回っており、ネット銀行では0.3%台のローンも増えています。

実際に適用される変動金利は、日銀の政策金利に連動する『店頭金利』から、銀行ごとの『金利優遇幅』を引いた金利になります。

住宅ローンの変動金利が低いのは、銀行間の競争により優遇幅が大きくなっていることが要因です。

変動金利を年0.4%、固定金利の代表格であるフラット35の金利を1.6%と仮定すると、35年ローンを組んだ場合は、総返済額に約800万円もの差が生まれます(借入額3,500万円)。

金利見直しはあるが返済額は一気に増えない

変動金利の返済方法には、毎月の返済額が変わらない『元利均等返済』と、毎月の元金部分を均等額とする『元金均等返済』の2種類があります。ローンの契約時に選択しますが、返済までの計画を立てやすい元利均等返済が一般的です。

元利均等返済では、半年ごとに金利が見直され、5年ごとに毎月の返済額が見直されます。返済額見直しのタイミングで金利が上がっていれば、見直し後には毎月の返済額が増加します。しかし、前回分の125%を上限とする決まりがあるため、一気には増えません。

一方、元金均等返済では、5年ごとの返済額の見直し(『5年ルール』)や125%を上限とするルール(『125%ルール』)がなく、金利が上昇するたびに返済額も無制限に増加します。金利上昇の影響を受けやすい、ハイリスクな返済方法です。

『5年ルール』『125%ルール』については次の章で詳しく解説します。

2. 金利タイプの選択

金利タイプには固定金利と変動金利の2種類があり、近年は多くの人が変動金利を選択する傾向があります。

住宅金融支援機構の調査によると、現在変動金利を利用する人の割合が7割を超えています。

3. 変動金利の5年ルールと125%ルールのメリット・デメリット

固定金利のメリット、変動金利との比較

変動金利には、万が一の金利上昇時に返済額が一気に増えないようにするための措置として『5年ルール』『125%ルール』があります。

これらの仕組みを学んで、変動金利について正しく理解しましょう。

5年ルール

変動金利の『5年ルール』とは、金利が上昇しても5年間は毎月の返済額が変わらないようにするというルールです。変動金利は半年に1度見直しがありますが、それでも実際の返済額は5年間据え置きとなり、6年後に返済額が上がることになります。

これは、月々の返済額の内訳である元本と利息の割合を調整することによって、返済額を5年間据え置くというものです。金利の上下に合わせて月々の返済額が変わり、利用者が困ってしまうことを防ぐための措置になっています。

125%ルール

『125%ルール』は、5年ルールによって6年後に返済額が上がる際、従前の返済額の1.25倍(125%)を超えないように返済額を調整するルールです。

例えば毎月100,000円を返済している人の場合、125%ルールがあることで、改定後の返済額はどれだけ上がっても125,000円(100,000円の25%増)を超えることはありません。

メリット・デメリット

125%ルールのメリットは、どれだけ金利が上がっても返済額の上限が決まっていることです。急な金利変動が起こった際でも、家計へのダメージを少なくすることができます。

一方、125%ルールのデメリットは、完済時に未払利息が発生する可能性があることです。本来支払うべき金額よりも抑えられた金額での返済となるため、当初の予定通りに返済が進まず、このようなことが発生する可能性はあります。

月々の返済額が1.25倍になる金利上昇を計算してみなしょう。「元本3,000万円・35年返済・0.4%の変動金利」を使う人の毎月返済額が5年ごとに1.25倍になると

  • 6年後:0.4%→約2.0%に(76,557円×1.25=95,696円)
  • 11年後:2.0%→約4.0%に(95,696円×1.25=119,620円)

となりますが、このような金利上昇となることは前例もなく、あまり現実的な数字ではありませんが、仕組みとして知っておきましょう。

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